山の学校 マウナ・グリンプはこんな気持ちから生まれました。
山の魅力って何でしょう?
答えは人それぞれだと思います。
自分にとっての山はドキドキ出来る処。この尾根を越えたらどんな風景が待っているんだろう。この山の姿を向こうの尾根から見たらどんなだろう。と常にドキドキさせてくれるのが山です。そしていつもその想像を超えた形で僕たちを迎えてくれるのが山です。
他にも人それぞれに、色々な山の魅力があると思います。
山の楽しみ方は沢山あるし、自分が一番楽しいようにその楽しさを広げて欲しい。そんな山話をテントでゆっくり語り合おうよ。
これがマウナグリンプを作った一つ目の理由です。
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この尾根を越えたい。だけどこの岩場が・・。そんな時、仲間とパーティーを組んで挑んでいく。
何人かが集まって一人では出来なかった事を達成していく。それは楽しいし凄い事なんだと思うのです。仲間の大切さを実感するのに、山以上の場所ってあるのかなって思います。
そんな山の楽しさを一人でも多くの方に知ってもらいたい。仲間の大切さを実感して欲しい。そんな気持ちで、山の仲間や山を始めたいという人と一緒に山に行きます。
例えば最初は怖くて歩けなかった岩場もロープ確保したり、歩き方のアドバイスをしたり。そして無事に通過、そして次の岩場では自分で通過出来たり。そんな時とっても良い笑顔に出会えるし、僕自身もとても嬉しく感じます。
山の楽しさを知りたいけど、何をして良いか判らない人から、より楽しむためにもっと技術を上げたい人。そんな人のお役に立ちたい。
これがマウナグリンプを作った二つ目の理由。
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三つ目の理由は・・。
僕たちの大好きな山が、登山者に対して代償を求める時があります。
遭難です。遭難による負傷・死亡事故は年々増加しています。しかし、山は気まぐれで代償を求めるわけではありません。登山者がそこへ行くための技術力と知識を持っていて、状況の変化に正しく追随する判断力を持っていれば、山はちゃんと生きて還してくれます。
運悪く遭難してしまうことは、基本的にありえません。多くの場合はその逆で遭難するようなシチュエーションの中で運良く還る事が出来ているのだと思います。
山での遭難現場に遭遇したり、遭難救助活動を通して、多くの遭難事故が「技術力」と「知識」と「判断力」があれば起こりえなかった事故であった事に歯がゆい思いをしているのは僕たちだけではなく、山に関わる人たち全ての想いであると思います。
この「技術力」「知識」「判断力」をバランス良く備えた「自立した登山者」を一人でも増やす事が痛ましい遭難事故を防ぐ唯一の方法だと思います。
そのために、マウナ登山級を活用することが最善と考えています。
僕たちの知識・経験・技術を一人でも多くの方にお伝えして、一件でも遭難事故を減らしたい。これが三つ目の理由です。