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【マウナ登山級について】
現在、山での事故が多く発生している主な要因には、中高年、技術不足、経験不足の登山者、自分のレベル以上の山に登るという無謀な登山があります。
また、連れて行ってもらっているのに、自分で行けたと自身の技術を過信している登山者がいることも要因の一つです。
そこで山の学校マウナ・グリンプ(以下 マウナ)では、計画、装備、体力・技術、歩行、気象、生活、ロープワーク、総合などの項目ごとに必要な内容をまとめた「登山級」を定め、山での事故を無くしたいと考えました。
- 登山者自身が、自己の技術レベルを確認し、認識できる。
- 登山者自身が、自分に不足している技術を知る事ができる。
- 登山者自身が、スキルアップしなくてはいけない事が明確になる。
- 登山者自身が、スキルアップした事を自覚できるので楽しみになる。
これらのマウナ登山級を活用する事により、登山者一人一人が自分の技術を過信する事なく、正確な技術を身に付け、安全に山を楽しむ事ができるようになります。そして、それが山での事故を無くす事に繋がると考えました。
そこで、マウナではこの登山級をベースにして、ツアーや講習を行い、山の楽しさや難しさを覚えながらスキルアップできたらと考えています。
また、これから山を覚えていくなかで 自分自身のスキルアップの方法のひとつとして、一人でも多くの登山者に「マウナ登山級」を活用していただき、安全な登山を楽しんで欲しい。これがマウナの願いです。
山の学校マウナ・グリンプ
代表 著作者 松山 信
【マウナ登山級】
級 | 概念
| 計画 | 装備 | 読図 | 体力・技術 | 歩行 | 気象 | 生活 | ロープワーク | 総合 | 参考:対象山域(順不) |
5級 | - 山と高原地図等を見て登山計画書作成
- 一般登山道を歩く
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| - およそのコースタイムで歩ける
- 休憩を効果的にとれる
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| - 気象の変化に応じて、自分で判断して衣類の調整ができる
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| 湯の丸山
大渚山
根子岳
四阿山
烏帽子岳(北アルプス)
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4級 | - 天気図を見て天気の予測
- 歩行技術、ストックを使った歩行
- 2万5千分1地形図等の読図
| - 必要な水と食料を計算して計画できる
- 危険個所の把握ができる
| - 小屋泊装備をリストアップできる
- 使用目的と場面に応じて、バランスを考えた美しいパッキングをするよう努力している
| - 2万5千分1地形図を見てルート確認ができる
- コンパスが使える
- 下山後、山の形を見て自分が歩いたところがどこだか分かる
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| - リーダーの指示の下、岩場や沢などの危険個所を安全に通過できる
- ストックを上手に使える
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| - 小屋泊のマナーやルールが解る
- 休憩時間内にやるべきことができる
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| - リーダーの指示の下、自分の考えも提案しながら、仲間と安全に登山できる
| 蓼科山
焼岳
木曽駒ヶ岳
白馬乗鞍岳
飯縄山
唐松岳*日帰り
常念岳*日帰り
燕岳*日帰り
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3級 | - テント泊の装備、バックパッキング
- コンパス、地形図を使用した読図登山
- 岩場の歩行
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| - テント泊に必要な装備を用意し、使用目的と場面に応じて、バランスを考えた美しいパッキングができる
| - 地図コンパスを使って現在地確認ができる
- 地形図をトレースして概念図が作成できる
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| - 岩場、沢、鎖場、ハシゴ等の危険個所を安全に通過できる
- 三点支持ができる
- 冬、アイゼン歩行の基本ができる
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| - スリングを使った簡易ハーネスを装着し、フィックスロープの通過ができる
| - 仲間の安全を意識しながら、自分自身を総合的にコントロールして安全に登山できる
| 有明山
阿弥陀岳 船山十字路ルート
白馬岳
五竜岳
奥穂高岳
燕岳~常念岳縦走
鹿島槍岳縦走
戸隠山
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2級 | - ロープワーク、ハーネス使用(セルフ、セカンド、フィックス)
- アイゼン歩行(基礎)、ピッケル使用
- サブリーダー、簡単なバリエーション夏
- 地形図にてルートファインディング、概念図の作成
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| - 地形図を見てルートファインディングできる
- 地形図を見て、概念図がかける
| - ピッケルの使用、制動確保ができる
- 冬のテント装備を背負って歩ける
| - アイゼン、ピッケルを使用して、岩場、雪渓、ミックスを安定して通過できる
- 夏・3級程度の岩場を重たい荷物を背負って安定して歩ける
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| - ハーネス着用、セルフビレイができる
- SLとしてフィックスロープを張れる
| - 落石や気象の変化等自然からの危険要因を予測し、自分はもちろん、パーティー全体の安全を考えて行動できる
| 大キレット
穂高縦走
不帰キレット縦走
西穂高岳 SL
唐松岳 冬
北穂高岳 東稜 バリ
赤岳 冬 SL
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1級 | - ビバークの技術
- ロープワーク(リード、セルフ、フィックス)
- アイゼン歩行(岩稜、氷などのミックス)
- 簡単なバリエーション冬
- 沢歩き
- 概念図の作成から地形を読み取れる
| - パーティーメンバーの力量を見通した登山計画が立てられる
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| - 2万5千分1地形図を見て(コンパスやGPSを使いながら)確実なルートファインディングができる
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| - 天気図を読みこんで、自分で天気予報(予測)ができる
| - 冬のテント生活を、臨機応変にストレスなく要領よくできる
- ビバークの技術がある
| - バリエーションにおいてCLやリードができる
- CLとしてのロープワーク、セルフレスキューができる
| - 危急時等予想外のアクシデントに見舞われても、その場にあった判断ができる
| 阿弥陀岳、中央稜 冬 バリ
西穂高岳 冬
八ヶ岳 バリ
西穂高岳‐ジャンダルム‐奥穂高岳
前穂高岳 北尾根 バリ CL
爺が岳 東尾根 冬
宝剣岳サギダル尾根 冬 CL
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~長野県山域別版~
※各登山級の項目にすべてチェックが入ったとしても、体調、気象によっては級設定以上のものになります。
©山の学校 マウナ・グリンプ 松山 信